5月17日(金)に実施した、県内調査についてご報告します。
1.栗原市「デマンド交通タクシーチケットへの転換について」
調査先:
栗原市議会、栗原市企画部市民協働課、栗原市議会事務局
●栗原市
人口:61,318人(2024年4月)
面積:804.9㎢
2017年3月「栗原市地域公共交通網形成計画」策定
「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律」に基づく
2020年法改正「栗原市地域公共交通計画」策定
基本方針:安全で快適に移動できる質の高い暮らしのまち「くらしたい栗原」の実現
→持続可能で、くらしに便利な地域公共交通を維持・確保する
計画期間:令和6年度から令和10年度までの5年間
● 市民アンケートの実施
時間や行き先を自由にしてほしい
→誰もが = 障がい者や高齢者(福祉)に限定せず
● 計画の目標と目標達成に向けた施策
1 高齢者が安心して移動できる地域公共交通を維持します
施策1 地域の利用実態に合わせた地域公共交通への変更
乗合デマンド交通 → 栗原市タクシー利用助成事業(R6.4.1~)
・居住地区内 一律500円
・それ以外の市内 運賃の2分の1の額
(3000円を上限に市が助成)
・助成回数は1か月あたり8回まで
2 持続可能な地域公共交通を形成します
施策2 市民バスの路線や便数等の見直し
施策3 適正な運賃への見直し
3 広域移動を支える地域公共交通を形成します
施策4 広域交通結節の改善
2.登米市「いしこし助け合いサービス」
調査先:登米市社会福祉協議会石越支所
●登米市石越町
人口:4,588人(2020年)
面積:24,87㎢
2015年4月「介護保険制度改正」
新しい介護予防、日常生活支援総合事業が開始され、高齢者の多様な生活支援ニーズに対応するとともに、「住民主体の生活支援サービス」を拡充し、支え合いの体制を地域につくっていくことになった。
・困ったときはおたがいさまを合言葉に住民主体による生活支援サービス
・総人口6040人(2005年) → 4399人(2023年)
・市からデマンドへの支援はあるが、助け合いサービスには支援なし
2016年度4月「生活支援体制整備事業」開始(登米市より委託)
中田・石越圏域協議体を設置し、「石越地区連絡会」にて地域課題解決のための話し合いがスタート
2017年度「アンケート実施」(石越地区全戸配布)
・目的は高齢者ニーズ、支え手を把握するため
・アンケートの結果を連絡会に報告、取組について協議
・通院や買い物において、移動の支援の必要性を感じた
2018年度「石越地区の助け合い活動について協議開始」
・会員対象者
石越町に在住し、事業の趣旨に賛同いただき、尚且つ60 歳以上で車 の運転ができなく、支援を必要とされる方
・協力会員
利用会員事業の趣旨に賛同いただき、助け合いの精神でご協力いただける方
(付添い介助、車輌の運転、軽微な生活支援、事務局の運営支援等)
・利用者25名 協力員18名(2023年9月)
・利用会員費及び利用料
年会費 1人/1,000円(事務諸経費・保険料)
・利用料(1回1時間程度を目途)
町内100円 、町外200円
・主な目的地
石越町、中田町、迫町、若柳町
・利用日時(1人月2回まで)
月曜日から金曜日(土日祝日・年末年始を除く) 午前8時30分から午後3時まで
3.利府町「利府町版mobiについて」
調査先:利府町役場
●利府町
人口:35,182人 / 高齢化率24.7%(2020年)
面積:45㎢
交通:鉄道、路線バス、タクシー *mobiは既存の交通を補完
●「利府町地域公共交通計画」
基本方針:
快適な移動へみんなで支える公共交通へのチャレンジ~共に踏み出そう未来のモビリティ~
基本目標1
町民・利用者の生活の質を高める公共交通ネットワークの形成
基本目標2
利用しやすく使いたくなるような利用環境の充実
基本目標3
次の世代へ繋いでいく持続可能な基盤づくり
●目標達成に向けた施策・事業(令和6年度~10年度)
施策1 町内外における公共交通ネットワークの利便性向上
施策2 交通結節点の機能強化
事業 公共交通機関同士の乗り換え向上
施策3 利用しやすさの向上に向けた利用環境の充実
施策4 関係機関と取組む使いやすい利用促進の展開
事業 福祉・観光・教育分野等と連携した利用促進
施策5 公共交通の基盤づくり
●地域交通共創実証プロジェクト
●実証実験(令和5年11月27日から)
利府町版mobiについて
実施主体:利府町版mobiプロジェクト推進協議会
運行主体:宮城県宮城郡利府町
共創パートナー:
イオンモール株式会社、利府町PTA連合会
社会福祉法人利府町社会福祉協議会、利府町観光協会他
初期費用 約2500万円
車両、システム構築、プロモーション、ランニングコスト 約500万円 /月
車両運行費用 約400万円/月
システム+コールセンター費用 約100万円/月
利用について
・運行時間 8時~19時
・総合体育館から半径2km(197箇所の乗降箇所)
・料金プラン
30日間定額乗り放題プラン(5,000円/月)
回数券プラン(1,500円/6回)
ワンタイムプラン(大人300円/回、小学生以下150円/回)
利用者について
・会員数736名(+利府町以外112名) *幅広い世代利用
・利用者の意見
「今後も必要、家族や友人にも勧めたい」(約9割)
「移動に関する精神的、身体的負担が減った」(約6割)
「移動に関する時間が減った」(約3割)
「外出が増えた」(約2割)
・町民バスやJRの乗り継ぎの利便性が向上
・既存の路線バスやタクシー、乗降客数への大きな影響はなし
利府町からの要望
・mobiをもう1台購入(県の予算化)
・市町間横断へ
・道路運送法に基づく営業区域規制の緩和を(バス・タクシー)
・ライドシェア 個人タクシーの帰省緩和を(10年以上無事故無違反)
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