先日、高校生から「教員をしていて楽しかったことは何ですか?」と聞かれました。唐突な質問にしばらく沈黙が続いてしまいました。今回のブログは10代の皆さんに宛てて書きたいと思います。
私は、21 歳の誕生日に、大学で開催された講演会に参加しました。講師はサクラダ・ファミリアの主任彫刻家外尾悦郎さん。「アントニオ・ガウディに魅せられて ―スペイン精神文化の心の形 ―」という演題のもとお話をしてくださいました。実際に、ガウディ建築の世界に触れたいと思うようになり、その4カ月後に、バルセロナにあるサクラダ・ファミリアを訪れ、外尾さんにお会いすることができました。その際、外尾さんから「明日もしたいと思う仕事をしてください。」というお言葉をいただきました。大学卒業後の進路を考える時期でしたので、しばらくこの言葉が頭から離れませんでした。帰国して2カ月後、3週間の教育実習がありました。最初の頃は緊張して落ち着かない毎日を過ごしていましたが、その緊張をほぐしてくれたのが生徒たちの存在でした。しだいに生徒たちに会うことを楽しみに実習へむかうようになりました。そして、実習が終わる頃には、小学校高学年の時に志すようになった教師の道へ進むことを決意したのでした。
さて、教員をしていて楽しかったことは何か。それは生徒と過ごした時間です!そのような毎日をくれた生徒たちに感謝の気持ちでいっぱいです。そして、10代の皆さんが「明日もしたいと思う仕事」にいつか出会う日がくることをただただ願うばかりです。